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エラブ海蛇

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昔から、ヘビ族は強精・強壮効果の高い食品として有名である。なかでも「エラブ海蛇」は“不老長寿の妙薬”といわれ、中国や沖縄の王侯貴族の間で珍重されていた。エラブ海蛇は正式名を「ラチカウダ」といい、主にフィリピンのレイテ島周辺や、日本の石垣島(沖縄諸島)周辺に棲息している。体長約1.5mで水深50mくらいの深海に棲み、コブラの17倍の猛毒を持っている。

沖縄地方では、このエラブ海蛇を煮たり、燻製にして食べる習慣があり、とくに病人の栄養補給食として利用されている。

このエラブ海蛇には、アミノ酸をはじめ、ビタミンやミネラルが豊富に含まれており、改めてその高タンパク栄養が注目されている。とくにアミノ酸類は必須アミノ酸8種とともに、42種のアミノ酸を含有し、良質タンパク質を形成している。

その一つ、メチオニンは動物性食品にしか含まれていない重要な働きをもつアミノ酸で、メチオニンが不足すると脂肪代謝が弱まり、肝臓の働きが低下するとともに、肥満の原因ともなる。体内脂肪が増加すると、心臓にも過重な負担がかかり、高血圧や脳卒中を引き起こすことにもなる。一方、タンパク質は血肉をつくり、内臓を強化する働きがあり、健康の維持と増進には欠くことができない栄養である。

エラブ海蛇のもう一つの特徴は、リン脂質を多量に含んでいる点にある。リン脂質とは、リンと脂肪酸が組み合わさったもので、このヘビの背骨中にあるリポイドの油性液に含まれている。このリン脂質は神経の働きに作用する栄養素であるとともに、リン脂質が不足すると細胞は活性を失い、老化する。そのため栄養の吸収も悪くなり、老廃物の排出もスムーズに行えなくなる。つまり、リン脂質は新陳代謝を促進して、各臓器の働きを活発にし、全身の若々しさを保つのに欠かせない成分である。

こした有効成分のほかにヽ多くの栄養素を含んでいる。ビタミン類ではB1、B2などのほか、ニコチン酸、コリン、パントテン酸、葉酸、ピオチンなど。ミネラル類ではカルシウム、リン、鉄、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、コバルト、マンガン、ゲルマニウム、リン脂質など。
アミノ酸類ではリシン、スレオチン、バリン、メチオニン、イソロイシン、ロイシン、フェニールアラニン、トリプトファンなどが含まれている。

エラブ海蛇はこれだけ多くの栄養成分を含んでいるわけだが、その理由の一つに水深50mの深海に棲息する強い生命力があげられる。高タンパクが肝臓機能を活発化する作用をもち、慢性肝硬変などに効果があったという報告もある。

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