マムシ
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ヘビ類の料理は、昔から強壮・強精食として知られている。なかでも、マムシは優れた滋養食として利用されてきたが、その豊富な栄養価が解明されるにつれ、優れた健康食品としていよいよ注目されるようになった。
マムシ粉末の栄養を他の食品と比較すると、タンパク質は牛肉の3倍以上もあり、遊離アミノ酸も含まれている。脂肪は少ないが、リノール酸の比率が高いのもマムシの特徴である。
そのほか、灰分は牛肉やカツオの2.5倍、カルシウムにいたっては100倍以上、鉄分が4倍、リンが60倍というのが目立って多い。
タンパク質を構成するアミノ酸も、タウリン、メチオニン、チロシンおよびグルタミン酸など、豊富に含まれている。
タウリン、メチオニンは、脳にある昇圧中枢に働きかけて自律神経の興奮をしずめ、血圧を下げるように働く。動物実験では、脳卒中ネズミにメチオニン、タウリンを注人すると、2時間後に血圧が下がった。
チロシンは体内の神経伝達物質であるノルアドレナリンになり、脳の血圧調整中枢をコントロールする働きがある。同じく神経伝達物質であるグルタミン酸も、血圧を正常に保つ調整神経の伝達を助ける。
これらのアミノ酸が豊富に含まれるマムシは、高血圧症をはじめ、血圧正常化に機能する。
高血圧に関連して注目されるのは、血管の大敵であるコレステロールを除去する特性のあるリノール酸である。一般的には植物油に多く、動物性脂肪には少ないとされているが、マムシの体油は動物性脂肪でありながら、不飽和脂肪酸の一つであるリノール酸の含有量も多く、コレステロールを抑制し高血圧を予防するのに好適である。
また、マムシの筋肉と臓器の中に生理活性ペプタイド(アミノ酸結合体)が含まれている。その中のアラニールヒスチジンという生理活性ペプタイドは、微量でも末梢血管を拡張し、血流増進、血圧降下、心臓拍動数の正常化に優れた効用を発揮する。
さらに、カルシウムを生カツオの50倍以上も含んでいることは貴重である。カルシウムの作用は、骨や歯をつくるだけでなく
- 神経の刺激の伝達
- 筋肉の収縮
- 血液の凝固
- ある種の酵素に作用する
など重要で、不足すれば、精神の不安定やイライラを招く要因ともなるため、現代人のストレス対抗策としてカルシウムの補給も大切な条件である。
そのほか、マムシの成分には内分泌腺を刺激し、ホルモン分泌を活発にする効果がある。