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葛の葉

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葛の花
葛はマメ科の蔓性の多年草で、山野に自生している。秋の七草の一つとして古くから親しまれてきた。初秋のころ紫紅色の蝶形の花を咲かせる。日本では古くからあった植物で『日本書紀』にも出てくる。

主な産地は徳島、長野、群馬、鹿児島、奈良などの各県だが、中でも吉野地方(奈良県)に産する「吉野蔓」は良質なものとされている。

葛が薬用に用いられるのは根の部分であるが、特に葉には良質の葉緑素を自然のまま含まれており、葉緑素の補給食品としても優れている。

葛の根は、漢方薬の”葛根湯”の主剤で、解毒や止渇(しかつ)の効果を持っている。そのため、漢方では風邪薬として有名で、葛根湯が風邪に効くのは、項背部がこわばることと、汗かき体質でないことの二つが条件とされている。因みに葛根湯は葛根のほか、麻黄(まおう)、生姜(しょうきょう)、大棗(たいそう)、桂枝(けいし)、芍薬(しゃくやく)、甘草(かんぞう)などが配合されている。

葛は、民間薬としてもかなり古くから一般に広く使われ、根から得たデンプン質の葛粉を熱湯でとき、葛湯にして飲むと、体を温め、のどの渇きを止め、下痢を治すので、病人食、子供の栄養食として有効である。

葛の葉は、こうした有効成分の多くを期待することは出来ないものの、ビタミンやミネラルも含み、特に豊富に含まれている葉緑素は重要な働きを持っている。つまり、人間の体内に流れている血液中の赤い血色素(ヘモグロビン)は、ちょうど葉緑素と同じもので、二つの構造は全くよく似ているのである。どちらも同じポルフィリン核の構造で、その中心金属元素は葉緑素の場合はマグネシウム、ヘモグロビンは鉄に置き換わった形である。

そのためか、葉緑素は血色素を作るのに重要な働きをする。動物実験でも、草食動物の胃の中で分解された葉緑素を他の動物に与えると赤血球が増加し、また、葉緑素をを動物に皮下注射すると、赤血球、白血球とともに増加することが解明されている。さらに、アトピー性皮膚炎や貧血症の人に葉緑素を飲ませると、改善効果があることも実証されている。一般に、貧血用の人はほうれん草を食べると良い、といわれるのもほうれん草が含む鉄分と葉緑素の相乗効果のためである。

このように、葉緑素が造血に役立つのは、中心元素のマグネシウムの働きも重要な役割を持っている。つまり、造血過程の酵素反応に、マグネシウムが触媒として作用し、スムーズにするからである。葉緑素はその他、コレステロールを下げる、血栓を防ぐ、血圧を下げる、炎症を鎮静する、解毒、整腸、細胞賊活作用などの効果が知られている。

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