熊笹
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熊笹(くまざさ)
熊笹はイネ科の笹の一種で、葉の緑が白くなる(隈ができる)ために「隈笹」とも書くが、冬眠から覚めた熊が好んで食べて体力の回復をはかることから「熊笹」と呼ばれる。
古くから民間療法に「熊笹葉」の名で用いられており、東北地方では、胃病、糖尿病、高血圧、喘息、風邪などの薬としてきた。こうした熊笹の薬効は体験を通して実証されてきたものだが、最近では動物実験や臨床データなどでも裏付けられている。
その成分は、100g中にタンパク質13g、脂肪3g、カルシウム360mg、ビタミンB1 0.4mg、B2 0.5mg、Kが1.8mgも含まれている。さらに神秘的ともいえる多様な働きを持つ葉緑素は80mgと多く、マグネシウムやリン、鉄などのミネラルも豊富である。このうちビタミンKは、血液を固めるのに必要なプロトロンビンを増やす作用により、血液中のカルシウムイオンを増やし、酸性体質をアルカリ体質にする。
熊笹のエネルギーの元は、タンパク質(アミノ酸)のほか葉緑素、笹多糖体にあるといわれている。笹多糖体は弱った細胞膜に働きかけ、細胞を丈夫にする。細胞膜を強化するので、あらゆる病気に効果を示す万能選手で、ガンにも効果があると注目されている。
こうした効果は特に緑色の濃い熊笹の若葉(一年物)が強く、煎じて常用すると強壮、血圧の安定、さらに結核、喘息、風邪、などに効くことが伝承されてきた。また、熊笹の若葉と紅花を一緒に煎じると、いっそう効果を発揮するとされている。さらに、熊笹のエキスでは、慢性肝炎、胃潰瘍、白内障などのほか、口内炎や胸焼けには即効性のあることも認められている。また、ガンの予防作用については、九州大学農学部の村上浩紀、山藤一雄博士が、熊笹の葉から採りだしたグニンという物質に、動物実験で制ガン作用を認めたと報告している。一方、笹の防腐作用をつかさどる多糖類の一つのパンフォリンにも、生体の免疫力を強くしてガンの増殖を抑えること、なおかつ正常細胞に対する害がないことなどがわかり、その効用が期待されている。
現在、熊笹に一般的に認められている働きをまとめると
- 疲労回復・不眠症
- 食あたり・口臭(口臭は煎じ汁でうがいをする)
- 健胃整腸・糖尿病・腎臓病・心臓病・黄疸・高血圧・慢性肝炎・胃潰瘍
- 皮膚病・切り傷・口内炎・いぼ・魚の目・痔(笹エキスを患部に塗る)
- 肌荒れ・あせも(笹の葉を浴剤に使う)
などがある。