現の証拠
スポンサードリンク
現の証拠(げんのしょうこ)

現の証拠は和名「タチマチグサ」「レンゲソウ」とも呼ばれ、開花時に陽乾したものが日本古来の薬草療法に広く用いられている。とくに、急性下痢症に対して優れた効果があり、一般家庭の常備薬として古くから大いに役立ってきた。江戸時代の本草学者としても有名な貝原益軒は著書『大和本草(やまとほんぞう)』の中で、現の証拠の効能に注目し、「能(よ)く痢(下痢)を治し、赤痢に最もよく効く」と記したが、特に妙薬として普及し、当時の名医、香川修徳は「香川家寄方一味丸」という現の証拠の丸薬をつくっているほどである。
現の証拠の有効性は渋にあるとされ、夏期の葉が最も優れているといわれる。そのタンニン成分ゲラニンは、岡山大学薬学部の研究グループによって化学構造決定がなされ、タンニン科学の先駆的な研究となった。また、同大学と愛媛大学医学部の共同研究では、現の証拠およびその含有タンニン成分ゲラニンに、生体内の過酸化脂質生成抑制作用とともに、過酸化脂質投与ラットにおける肝障害の防御作用などが報告されている。このような実験事実は、現の証拠のお茶代わりの服用が過酸化脂質含有の多い最近の食品の有害性を低減する可能性を秘めていることを示唆するものである。