胡麻
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胡麻(ごま)

胡麻は、インドおよびエジプトを原産地として、黒胡麻、白胡麻、金胡麻の3種類がある。日本には中国から伝来したと思われ、精進料理には欠かせないものとなっている。中国料理では胡麻油をふんだんに使うが、味の良さと栄養的に見ても、価値のあるものである。
白胡麻は脂肪の含有量が多く、約55%にもなる。そのため、胡麻油用に使われている。黒胡麻は独特の香りがあり、胡麻和えや胡麻塩などとして用いられている。これは風味をよくするだけではなく、胡麻の栄養分を加えながら、取り合わせ料理の消化を助ける効果もある。金胡麻は特に香りが強く、生産量も少なく、懐石料理などに用いられている。
胡麻油は、不飽和脂肪酸のリノール酸が40%も含まれており、植物性油脂の中でも良質なものである。このリノール酸はコレステロールを血管から取り除く作用があり、高血圧や動脈硬化など、成人病の予防に大いに役立つ栄養成分となっている。
リノール酸以外にも、胡麻は多くの栄養成分を含んでいる。たとえば、100g中のミネラル類含有量を見ると、カルシウムは630㎎、リン850㎎、鉄分160㎎、ナトリウム4㎎となっており、カルシウムやリンの豊富さが注目される。
タンパク質はアミノ酸含有量も多く、良質のタンパク質である。とくに必須アミノ酸は人間の成長、健康の維持には欠かせないものであるが、胡麻の総タンパク中にはイソロイシン6.4%、ロイシン7%、フェニールアラニン5.6%、スレオニン4.7%、リジン2.9%など、必須アミノ酸が豊富に含まれている。これらの数字はアミノ酸の宝庫といわれる牛肉や豚肉、大豆などに比べてもむしろ多いくらいである。ビタミン類では、B1の100g中0.5㎎、B2の0.1㎎が目立つ。
これらの体内での働きは、アミノ酸は脳細胞の疲労を回復し、体にスタミナをつけるのに効用がある。また、ミネラルは体内の生理現象を賊活させる役目をする。例えばカルシウムは骨や歯を作る働きをするほか、精神を安定させたり、血液を弱アルカリ性に保つのにも役立っている。さらに、ビタミン類の必要性はいうまでもないが、ビタミンB1は脳細胞の活性化、その他に働く。
こうした特長から、胡麻は頭脳活動や精神の疲労などに有効性があるわけで、何かと精神的に疲労する要素が多い現代人にはもってこいの食品といえる。また、発育盛りの子供、毎日猛勉強を続ける受験生、頭脳労働者などには最適の食品として進める人が多い。