大豆油
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大豆油(だいずあぶら)

日本人の食生活は肉食の比重が高まり、動物性脂肪の摂り過ぎがコレステロール値を高め、心臓病や高血圧を招く要因として問題となっている。そこで、植物性脂肪の必要性が知られるようになった。ダイズ油もその一つで、血液中のコレステロールを低下する不飽和脂肪酸リノール酸)が約52%も含まれている。
フィンランドでは食事と動脈硬化の関係について、興味深い実験を行っている。
対象は30~69歳の男性で、このうち一つのグループには
- 牛乳の代わりにスキムミルクをダイズ油で溶いたものを与える
- 牛肉は脂肪分を除いて用いる
- 植物性油は自由に用いる
という条件の食事を与えた。もう一つのグループには普通の食事を与え、コレステロールを一日500mgずつ摂取させた。
この実験を7週間行った結果、大豆油を中心に食事制限をしたグループは、普通食のグループに比べて動脈硬化の危険性が半分以下に抑えられた。つまり、大豆油のような植物性油を多く摂取し、動物性油を減らすことが、動脈硬化から派生する心臓病の予防にも役立つことが示された。
こうした効果は、大豆油に含まれているリノール酸に血管などに沈着するコレステロールを排除する働きがあるので、大豆油が動物性脂肪の摂り過ぎから起こる動脈硬化や心臓病を予防する効果をもっていると考えられる。
また、一日50mgくらいのリノール酸摂取で、血中コレステロールが下がるという実験データがある。そのため、植物性油脂を使ったマーガリンやマヨネーズ、サラダドレッシングなどを主体にしてリノール酸を少しでも多くとれば動脈硬化が予防できるとされたのであるが、過剰摂取が逆効果になるとの研究も近年は多くなされている。
脂肪酸についてもう少し説明すると、二種類ある脂肪酸の一つは飽和脂肪酸で、動物性脂肪に多く介まれている。体内では主にカロリー源として消費されるが、消費されないときはコレステロールとして体内にたまり、動脈硬化をはじめ各種の成人病を招く原因となる。
もう一つが不飽和脂肪酸で、常温では液状を保ち、植物性脂肪に多く含まれている。この不飽和脂肪酸が体に有利に働くのは、血液中のコレステロールには結合型と遊離型の二つがあるが、血中コレステロールは結合型が3分の2以上を占めており、リノール酸、オレイン酸、パルチミン酸、ステアリン酸などの不飽和脂肪酸と結合して血液中を流れている。このとき、コレステロールがリノール酸と結合すると、非常にスムーズに流れるようになり、それだけ血管壁へのコレステロールの沈着も少なくなり、動脈硬化を妨げるのである。
なお、大豆には心臓にも有効であるとされるレシチンという物質も含まれている。