豆乳
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豆乳(とうにゅう)
牛乳はタンパク質をはじめビタミンやミネラルが豊富な栄養食品として利用されている。この牛乳に匹敵するのが大豆の絞り汁から作った豆乳である。見た目にも両方とも乳白色でよく似ており、大豆が“土の肉”ならば豆乳はいわば“土の牛乳”といえる。栄養成分を見るとどちらも甲乙つけがたいが、動物性食品と植物性食品の異なる特徴を持っている。
タンパク質の含有量では、牛乳のほうが幾分勝るが、アミノ酸の組成では豆乳が勝るとも劣らないほどで、豆乳は良質なタンパク源として価値が高い。脂肪は植物性食品である豆乳のほうが優れた面を持っている。動物性食品である牛乳は、飽和脂肪酸、つまり悪玉コレステロールを除くのに働く不飽和脂肪酸が多い。
例えば、飽和脂肪酸のパルミチン酸は牛乳の脂肪分の25%を締めているが、豆乳では11%に過ぎない。一方、不飽和脂肪酸のリノール酸は、牛乳脂肪に2%しか含まれず、それに比べて豆乳脂肪には約50%も含まれている。この不飽和脂肪酸、特にリノール酸は善玉コレステロール(HDL)を増やし、血管を掃除する作用があり、動脈硬化の進行を抑制し、成人病を予防する。また、老化防止・若返りのビタミンとして知られているビタミンEも豆乳には多く含まれており、牛乳を飲むと下痢をしたり、おなかの張りを訴えるような中高年の場合は、栄養飲料として、豆乳の方が向いている。
さらに、豆乳が優れているのは、さまざまな「配糖体成分」を含んでいることである。豆乳には約150種もの配糖体成分が含まれ、大きく分けてサポニンとイソフラボノイドの2種類があり、このうち、構造もわかり生理作用も明らかになっているものは、サポニン5種、イソフラボノイド5種の合計10種類である。これらの配糖体は、それぞれに効用を持っており、最近特に注目されている栄養成分である。
サポニンの働き
- 血中の中性脂肪(トリグリセライド)が血管壁に付着するのを予防する
- 血中コレステロールを下げ、血管壁に付着するのを防ぐ
- 抗酸化作用が強く、特に多価不飽和脂肪酸が酸化して過酸化脂質(老化物質)に変化するのを予防する
イソフラボノイドの働き
- 女性ホルモンの一つ卵胞ホルモンと同じ働きがある
- 抗酸化作用により、過酸化脂質の生成を防ぐ
- 血球が破壊されるのを防ぐ
- 血中コレステロールや中性脂肪の増加を防ぐ
- カビやバクテリアの繁殖を防ぐ
など、豆乳には特筆すべき働きが認められている