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蓬・艾

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(よもぎ)
蓬・艾
本州をはじめ四国、九州などの山野で普通に見かけられる多年草。春先の若葉は草餅につきこむことでよく知られ、非常に身近な薬草として古くから親しまれてきた。文献での初では『万葉集』で、すでに奈良朝の末期には5月の節句に、菖蒲(しょうぶ)とともに軒先に飾る習慣があったこれは「毒気を払う」という中国の風習に由来するといわれている。

の葉は、「葉(がいよう)」といい、漢方では消炎、収斂(しゅうれん)、止血、止瀉薬と(ししゃやく)する。また、他の生薬との合方で腹痛や下痢止め、利尿、下熱、鎮咳、便秘、動脈硬化、慢性肝炎など適応範囲が広い。

には、老化防止にもつながる生体内過酸化脂質抑制作用があるとする研究も発表されている。すまわち、その作用機構はラジカル基の消去作用でSOD活性と同様の作用を有し、その作用性分の本体は、コーヒー豆などに含まれるカフィータンニン類であることが明らかにされている。また、ガンに効果的だという研究報告もある。それによれがの中にインターフェロン・インデューサー(インターフェロンを増やす物質)を発見しマウスで実験したところ、ガンが減少していくのが認められたという。

また、の中のカフィータンニン類にはヒト白血球でのアレルギー物質ロイコトリエン類の生成を抑制することも明らかにされている。最近、健康食品として話題を呼んでいる「プロポリス」にもと同様の成分が単離されているが、これは類がアレルギー性疾患に有効である可能性を示すもので、最近はエキス含有の石鹸やシャンプーなども市販されている。

の葉にはシネオールはどの精油のほか、酵素、多糖類、ビタミン・ミネラル類の含有量も多く、特にカロチンが100g中に3600μg(A効力2000IU)もあってほうれん草の3100μg(1700IU)を凌ぐ。春先のシーズンにはぜひ積極的に摂取したいものであるが、最近はその効用が見直される機運もあり、麩(よもぎふ)、パン、などの形で用いられている。

葉の裏の白い綿毛は「(もぐさ)」としてお灸に使われるが、その煙には強い殺菌作用が認められている。なお、そのもぐさの原料は日本では「大」、中国では「朝鮮」を使うのが通例である。

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