乳酸菌飲料
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乳酸菌飲料(にゅうさんきんいんりょう)
乳酸菌を使った健康食品や滋養飲料は、毎年堅実な需要を維持している。
乳酸菌と人類の結びつきはかなり古く、数千年の歴史をさかのぼることになる。その頃、すでにブルガリア地方では「ヨーグルト」がつくられていた。そのほか、エジプトにも水牛・牛・山羊の乳からつくる「レーベン」と呼ばれる乳酸菌飲料があり、コーカサス地方に山羊の乳からつくった「ケフィア」、シベリアには馬の乳からつくった「クミス」などがあった。こうした技術が後に発達し、「チーズ」なども開発されるようになる。この間、主に遊牧民族の保存食品、栄養食品として利用されてきたようだ。
日本で乳酸菌の名が知られるようになったのは近年のことで、これは牛乳などを飲む習慣がなかったことにもよるが、全く乳酸菌と関係がなかったわけではない。たとえば発酵・醸造食品である味噌や醤油の中に、ある種の乳酸菌が発見されており、日本人は意識しないうちに利用していたことになる。
乳酸菌が健康の維持・増進に役立つものとして注目されるようになったのは、ブルガリア地方の長寿村を調査した結果、ロシアの生物学者メチニコフが、その原因は「ブルガリア・ヨーグルト」にあると発表され、乳酸菌の研究が進み、腸内における乳酸菌の働きが重要視されるようになってきた。
とくに、腸内の有用菌を助ける働きが注目される。
人間の場内には、さまざまな細菌が存在し、これらの菌は腸の消化吸収を助けたり、雑菌の侵入や繁殖を抑える働きがある。人間は、出産したばかりの赤子のときは無菌状態だが、徐々に雑菌も侵入し、これらとのバランスを保つことが健康維持・増進に役立つわけである。
この腸内細菌類には、優勢菌群(ビフィズス菌など)と劣勢菌群の2種があり、病気になったり、年をとったり、体力が衰えたりすると、このバランスがくずれ、劣勢菌群が増え過ぎることになる。そうすると、腸内で腐敗が発生し、有毒物質がつくり出され、これが長くつづくと肝臓や心臓、腎臓に負担がかかり、老化を早めることになる。つまり、腸内細菌の優勢菌群の占める割合いが健康と老化のバロメーターとなる。乳酸菌を体外から摂取することは、腸内を健全状態に保つのに有効なのである。
現在の都市社会は、大気汚染をはじめ、多くの雑菌などで汚れているうえ、食品も化学合成などの添加物の影響もあって、腸内細菌のバランスを保つのが難しくなっており、その意味からも乳酸菌は現代人にとって、貴重な健康食品の一つといえるのである。