八ッ目ウナギ
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八ッ目ウナギは、日本海沿岸の河川に多く棲み、目は二つしかないが、目の後ろにエラ穴が7個並んでいて、一見して八ッも目があるように見えるのでこの名がついたようだが、ウナギ(ウナギ科)とは違ってヤツメウナギ科に属する。
夏バテを防ぐスタミナ食としてよく知られているウナギ以上に、八ッ目ウナギは強力なスタミナ食、また夜盲症などの眼病に効く食品として古来珍重されており、食用というより薬用としての評価が高い。
その栄養的特徴を見ると、生のものでも100g中のビタミンAが25000IUと、まさにウナギの5倍も含まれている。さらに、タンパク質も21g、脂肪18gと良質なものが豊富である。
そのほか、鉄9㎎、ナイアシン4.7㎎、皮の部分にはビタミンB1群が多く含有されている。
こうした栄養の中で、とくに有効性が認められているのがビタミンAである。ビタミンAの効用として、最初に知られているのが夜盲症の治療効果であるが、ビタミンAは夜盲症に限らず、目の網膜や粘膜が乾燥するのを防ぐ働きがあり、うるおいのある生き生きした眼を保つ効果がある。
最近の研究では、ビタミンAがガンの予防治療に非常に効果を発揮するものとして報告され、注目を集めている。その効用として、動物実験では発ガンまでのガン細胞の成長期間(プロモーション期)を長引かせる抑制効果が認められている。
また、国立がんセンターが行った疫学的な研究報告によると、ビタミンAを多く摂っている地方の人には子宮ガンが少ないという調査結果が出ている。たとえば、ビタミンAを1日1800~2000IUも摂っている東北・北陸・関東では子宮ガン患者は少なく、一日1200IUしか摂らない九州・四国地方には患者が多かった。
ビタミンAは、ガン予防のほかにも、上皮細胞(体の表面や内腔にある皮膚や粘膜など)を形成する栄養成分であるとともに、体の各機能を調整して体に抵抗力をつけるという重要な作用もある。
つまり、ガン予防を含めて、皮膚や粘膜の健康のためにビタミンAは必要な栄養である。
ビタミンAの所要量は一日当たり男性が2000IU、女性が1800IUなので、干した八ッ目ウナギであれば1日にわずか1gを食べれば、十分に満たせることになる。
最近の野菜は促成栽培によるため、ビタミン類の含有量が減少しているので、八ッ目ウナギは実に貴重な栄養源である。スタミナ増強だけでなく、日常の健康増進に役立つ健康食品として、ぜひ常用したいものの一つである。